努力について-doryoku-ni-tsuite-

  • ファイト!

  • 闘う君のうたを闘わない奴らが笑うだろう

  • ファイト!

  • 冷たい水の中を震えながら登ってゆけ

  • -中島みゆき『ファイト!』より-

僕は学生時代、法学部に在籍していた。在学中は、司法試験に挑戦することが どれ程の犠牲を伴うかということをよく耳にした。この歌は、そんな過酷な司法試験のと ある合格体験記の中で、勉強中の人たちへのエールとして引用されたものをたまたま目に して知った。すばらしいエールだと思った。でも、司法試験に限らず、頑張ってる人はた くさんいる。いちいち言葉にしないからわからないだけで。そんな姿に気付いた親しい人は、 がんばれ!とか、無理するなよ!って声をかける。それが全くの善意だということは分か っている。でも残念ながら、無理せずに頑張ることはできないと思う。頑張るって無理す ることだと思うから。無理をしないと結果は出せないから。人は結果でしか判断しないか ら。そういう自分も人を結果で判断しているのだから自分が結果を出すまで人に笑われることぐ らい覚悟しておくべきなのだろう。 笑われながら、震えながら、冷たい水の中を登っていくって難しいことだけど、やり通せ るのなら結構かっこいい。 結局これも結果論なのだけれども。

2011年4月25日 asa(2011年8月12日一部改編)

  • 天は自らを助くる者を助く。

  • -格言-

  • 奇跡を待つより、捨て身の努力よ!

  • -新世紀エヴァンゲリオン:葛城ミサト-

あえてこの二つの言葉はグルーピングした。天は自らを助くる者を助く。僕 の中で、この言葉の意味を最も的確に表現していると思われる言葉がアニメから出てくる とは思わなかった。もし神が本当にいるのなら、祈りよりも捨て身の努力を高く評価するだろうと思う。 新世紀エヴァンゲリオンはすごい。キリストやブッダが本当に言いたかったことは何か? 努力とは?心とは?神とは?さまざまな想いが錯綜しているのを知りながら、 独自の解釈で観る者を作者の主観の中に巧みに巻き込んでいく。 他にもヒットの要因は多いと思うが、それもまた要因の一つかもしれない。 世界中を魅了したこのアニメが、原作者を始め、制作スタッフの努力の賜物であることもまた容易に想像がつく。

2011年4月25日 asa

  • 目標も計画もなしに成功はありえない。

  • -ナポレオン・ヒル-

やみくもな努力は意味がないと思ってた。結果が伴わず時間だけが過ぎていく 。まず大事なのは明確な将来ビジョン。そしてそれに、たぎるような想いを持てるかどう か。それはきっと正しい意見。でも、そのスタートラインに立つにはまず、やみくもな努 力が必要な時もあるのかもしれないと最近思う。成功に向かって華麗なスタートを切るな んて誰もが常にできることじゃない。スタートして順調に走っていても自分の弱さや理不 尽な出来事で、気が付けばいつのまにか、道から外れて途方に暮れてしゃがみこんでるこ ともある。 もしそうなっても、たとえ進むべき方向がわからなくても、新たな一歩を踏み出すために立ち上 がるべき時がまた訪れる。周りから見ればもがいているようにしか見えない無方向的でバカっぽい“やみくもな努力”の途中で、目指すべきも のがだんだん見えてくるような気がする。もしかしたら、人生って小さな失敗と小さな成功の繰り返し に過ぎないのかもしれない。“成功”って、そんなに大袈裟なものではないのかもしれない。成功へのス タートラインはきっといつだって無数にある。僕は何度でもそこに立つ。そのために、何 度も繰り返しバカになる。

2011年8月12日 asa

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